No.57

 

全国学会印象記(第40回日本理学療法学術大会,開催地;大阪府大阪市)

    藤沢周平[保健学科1期生]

全国学会印象記(第41回日本理学療法学術大会,開催地;群馬県前橋市)

    水澤一樹[保健学科2期生]

    今絵理佳[保健学科3期生]

各ブロック学会印象記(第24回東北理学療法士学会)

    野呂大樹 [第21期生]

卒業生近況報告

    山本健太[保健学科1期生]

編集後記

 

第40回日本理学療法学術大会印象記

藤沢周平 [保健学科1期生] 

 卒論で忙しかった10月頃に指導教官の尾田助教授から学会発表を勧められました。10月といえば卒論に手を着け始めてわずか二ヶ月。やっとこデータを取り始め、なんとなく傾向はこんな感じかななんて考え始めたころで、解析も終わってなく先に不安を抱きながら研究を行っていたころです。まだまだ結果が見えていない研究に対して、とても学会で発表などとは考えられませんでした。また、就職活動で病院見学などに回っている時期でもあり、はっきりいって学会発表より就職の方が大事だと考えていました。そのため、勧められても気が乗らず、「しばらく考えさせて下さい。」と言って話から逃げていました。学会発表の話を同級生に相談すると、他にも発表するように言われている人が多数おり、私の他に4人も参加することを決めているということが分かりました。そして彼らも結果が出ているわけではないということも分かりました。ということは「自分も今の状態で参加を決めても大丈夫かな」なんて思うようになりました。しかし、もともと人前で話すのが苦手な上に、就職して2ヶ月で準備ができるのだろうか、休みを取らせてもらうことができるのだろうかなどと考えると、とても気が重くなかなか決心がつかないでいました。しかし、結局は尾田先生に押し切られるようにして学会発表を決心することになりました。

 こうしてPT歴わずか2ヶ月の私が、全国学会で発表することとなりました。発表内容は卒論のテーマと同じため、しばらくは発表というより卒論をがんばって進めました。卒論が進み解析していくにつれ、今度は、抄録に書いたことと違った疑問がわいてきました。抄録を11月時点で書いていたため、考えの変化が分かり、研究を始める前に對馬先生から言われた、研究計画が大切でここがしっかりしていないと後で分からなくなってしまうと言われたことを実感しました。

 無事卒論も終え、卒業して働き出すと、最初思っていたとおり、4月の間は業務の忙しさにかまけて学会の準備に手がつきませんでした。しかし、5月にはいるとさすがに逃げてばかりもいられず、あせってパソコンを開き準備に取り掛かりました。卒論の発表を終えて2ヶ月し、再び読み直してみることで、自分の研究をもう一度見直すことができ、こうした方が良かったとかいろいろなことが見えてきました。

 学会当日はやはり緊張しました。去年の仙台の学会は学生と言う立場で見に行っていたのですが、その時とはまた違い、聴講している先生方が訳もなくすごい先生に見えてきて、こんなところで発表してもいいのだろうか、攻め立てられるのじゃないだろうかなどと発表するまで気が気でなりませんでした。そんななか、同期の人たちが堂々と発表し、受け答えしているのを見て「すごいな!俺、大丈夫なんだろうか?早く終わってしまわないか」ななどと不安な気持ちが大きくなりました。いざ、自分の発表になり、周りを見ると結構多くの先生方が集まっており、顔を上げると緊張が増してしまい、結局原稿から目を話すことができず、決して上手とは言えない発表になりました。しかし、発表した後、臨床経験の豊富な先生方より、「ここはどうしたの?ここはこうした方がもっといい研究になるよ。他にこういうことも考えられるのじゃないかな」などといくつもの質問やアドバイスをいただきました。発表前に思っていたように取って食われるようなイメージではなく、同じようなことを疑問に思う後輩に対する友好的な場でした。そして、学校でいつも同じ人たちと考えていた時には気づかなかった点についてもアドバイスいただけたりして、 今後研究を続ける際に新たな視点に立って行うための材料をいただけたように思います。

 今回の発表を通して、いろんなことを感じ考えることができとても有意義だったと思います。また、同期や学校の先生方、先輩方に会え、日頃感じている疑問をぶつけてみたり、久しぶりに馬鹿な話をしたりできてとても楽しかったです。今後、PTとして臨床で働いていく上で、学生のころには気づきもしなかった疑問も生まれてくると思います。そういう時は、業務の忙しさにかまけずに食らいついて研究し、また発表するなどして疑問や考えをどんどん外に向けても発信していきたいと思います。

※藤沢さんには昨年度に原稿を執筆してもらったのですが,編集日程の都合により今年度に掲載させて頂きました.

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初めての学会発表

水澤一樹[保健学科2期生]

 平成18年5月25〜27日に群馬県前橋市で行われた第41回日本理学療法学術大会に参加したので、その感想を述べさせていただきます。

 とは言ったものの、早いもので1ヶ月が経ったこともあり、ほとんど当時の記憶はありません。現在でも残っている記憶といったら、初日の飲み会、2日目の飲み会、3日目(!?)の草津温泉くらいです。はい、学会会場での出来事で記憶していることはほぼ皆無です。強いて挙げるとすれば、やはり自分のポスター発表でしょうか。

 今春に卒業したばかりなので当然ですが、僕にとっては初めての学会発表でした。ゼミの担当教員であるE.TSUSHIMA先生には再三「全国にはマニアがいるはんでしっかりやらないと恥かくから」と警告されていたため、非常に緊張していました(多分)。そのためか、前日の夜まで自分の発表開始時刻などを一切知りませんでした。周囲に「そろそろ知っといた方がいいって」と促されて調べたなんてことはありません。

 実際の発表に関してですが、予想していたよりも緊張しませんでした。卒業研究発表会の方が(ある意味)よっぽど緊張しました。3日目ということもあったかもしれませんが、そんな僕を見かねたのか、質問はありませんでした。ただ、最前列でコソコソ話をする方々はいらっしゃいましたが…。そんな方々には細木数子ばりにズバリ言って欲しかったです。

さて、来年の開催地は新潟です。僕は地元なのでなかなかモチベーションが上がりませんが、「継続は力なり」という言葉を信じて、当面は10年連続で学会発表を続けるつもりです(E.TSUSHIMA先生には鼻で笑われるかもしれませんが)。今年会えた方とは再び、今年会えなかった方とは久し振りに新潟で会えたら嬉しいですね。

   会場内は撮影禁止だったけれど、自分のポスター前で記念撮影。 

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群馬学会印象記

今絵理佳[保健学科3期生]

初めて全国学会に参加させていただきました。臨床実習の真っ只中でしたが、バイザーの田畑先生に一緒に連れていって頂きました。二泊しかできませんでしたが、とても楽しい飲み会に参加させていただきました!対馬先生の全国のPTへの顔の広さに驚きつつ、様々な先生方とお話させて頂く機会を得ました。名刺もたくさん頂いてしまいました。また、先輩方の口述発表やポスター発表を見たり聞いたり、学会の雰囲気を十分に味わうこともできました。

草津温泉にも行きたかったのですが、代わりに来年の新潟で佐渡に行けることを待ち望んでいます。学会会場で右も左もわからない私をいろいろ連れていって下さった先生方、本当にありがとうございました。

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第24回東北理学療法士学会感想記

野呂大樹 [第21期生]

 2006年11月11・12日(土・日)に 青森県八戸市 で第24回東北理学療法士学会が開催され、口述発表の機会をいただきました。今回で発表は4回目ですが、東北学会という大舞台では初めてで、数日前から寝たり起きたりの全く眠れない日々が続き、コンディションは最悪でした。さらに、朝ガソリンスタンドのスタッフに雪が降ると言われ、慌てて冬タイヤに交換し(今年、ホイール&タイヤを一新しました!)、落ち着いてゆったりと 八戸市 に向かうことができませんでした。

私は初日の午後の2番手で、『脳卒中連携パスに向けた病院間リハ連携クリティカルパスの作成 −転院先の病院の立場から−』という演題で発表しました。1番手の演者が終わり、いよいよ壇上へ・・・。途中、 青森市 民病院の中西先生がポンと背中を叩いてくれました。それが非常にうれしく、励みとなりました。発表中は極度の緊張でスライドや周囲のことなど全く見えず、発表原稿だけしか見ていなかったと思います。正直、発表中の詳しいことはあまり記憶にありません。徐々に汗がにじみ出て、メガネのレンズにまで汗が落ち、終わった後は顔中汗だらけであったことは詳細に覚えています。

発表後に名刺交換をしたり、アドバイスを頂いたりし、他のPTの先生方と交流を深めることができ、今後の連携パスを運用する上で非常に役に立ちました。全てが終わった後は肩の力が抜け、ほっとした気分でした。今後は院内に連携パスの必要性を広めるために、また頑張っていきたいと思います。

 最後にこの場を借りて、本発表に御協力して頂いた諸先生方に深謝いたします。

   

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近況報告

山本健太[保健学科1期生]

近況報告ということで、取り敢えず私が住んでいるところ、勤めている病院について少し書きたいと思います。  

 現在、私は兵庫県の京都寄りの真ん中ぐらいに位置する丹波・篠山というところに住んでいます。 大阪市 京都市 神戸市 までそれぞれ車で一時間程度という、そこそこアクセスのよいところです。なのですが、勤務している病院も含めて住んでいるところは、周りが田んぼや畑に囲まれているのどかなところで、少し山に行けば、猪が道路に出没するようなところです。また、青森に負けず劣らず、食べ物も美味しく、今の季節は松茸や栗、枝豆などが街中のお店には並んでいます。これからの季節は牡丹鍋や丹波黒豆などが有名です。その他、春にはフルマラソン、お盆には「デカンショ祭り」というお祭りや、秋に「味祭り」というイベントで牛の丸焼きがあったり、なかなか行事も豊富です。  

 そんな中に、私が勤務している病院があります。200床ある総合病院でリハビリテーションセンターと老人保健施設が併設されています。病院の中にリハビリテーション科が40床、療養病棟として持っており、その病棟に入院されている患者さん、その他の整形外科の術後、外科の術後、内科での肺炎、慢性呼吸不全などの患者さんが主な理学療法の対象となる患者さんです。入院患者はもちろん、外来患者、また、老人保健施設の入所、通所の方など、9時から5時まで途切れることなく多くの方がリハセンターにいるので、非常に慌ただしい環境です。また、PTOTST、そしてリハ医が同じスタッフルームで机を並べているという、他ではなかなか無い特殊な環境もあります。このおかげで、非常にスタッフ間のコミュニケーションがとりやすく、この病院の良いところの一つでもあります。  

 そんなところで生活し始め、1年半が過ぎました。理学療法士としての仕事のほうは、臨床も分からないことばかりで毎日悪戦苦闘の日々です。連日、臨床に研究に頑張っているつもりです。 

以上、近況報告でした。

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  編集後記 

 HTML化され第二弾のアップルロード発行となりました。今年度の記事は昨年度に比べて数は少なくなってしまいましたが,内容は充実できたと思っております。ご協力下さった皆様,本当にどうもありがとうございました!

 この度,アップルロードとともに野びるの会HPのメッセージボードも更新させて頂きました。実はこれまでメッセージボードへの書き込みができない状態が続いていましたので,大変申し訳ございませんでした。もしかすると,HPをご覧になって意見を書き込もうかな〜と思ったのに断念した・・というお方がいらっしゃったかもしれないと思うと胸が痛みます。今後は何か不備な点などがあった時には,なるべく早い対処ができるように努力したいと考えております。

 ご意見,ご感想などがありましたら,メッセージボードに書き込みされて頂くか,広報専用メールアドレス(appleroad_nobiru@yahoo.co.jp)までご一報下さいませ。また,アップルロードの掲載記事の方も同メールで随時受付中です!文章は苦手・・という方は,写真や動画(容量が軽ければですが),イラストなどでも大歓迎です。私としましては,あまり堅苦しくなく,会員の皆様にとって親しみやすいアップルロードになれればよいなあという希望を持っています。どうぞよろしくお願いいたします。[第17期生 石田水里]

 

 こんにちは!皆さんお元気ですか?何かと忙しい日々ではありますが,健康第一で行きましょう!今回,私の不手際で藤沢君の学会体験記の掲載が遅れ大変申し訳ありませんでした。今後はこのようなことがないようにするとともに,少しでも多くの方に楽しんでいただけるようにしていきたいと思います。会員の方には原稿を依頼させていただくことがあるかと思いますが,嫌がらないでよろしくお願いいたします![第21期&保健学科1期生 成田大一]

 

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