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等分散性の検定について

 

 

 等分散性の検定の代表として,Bartlett検定,Hartley検定,Levene検定といったものがある。分散分析を行う前に,これらの検定を行って各標本が等分散しているかという検定を行うのが一般的になっている。しかし,この手続きが正しいか否かは断言できない。
 仮に分散分析の前に「等分散性の検定」を行うとすれば,どの検定を選べばよいかの指標として,各検定手法にどのような特徴があるかを知りたい。そこでこれら3種類の検定につき,様々な条件でのtypeTerror(α),typeUerror(β)の比較を行うことにした。

1.各検定の説明

@Bartlett検定

 ここでのBartlett検定は,「sphericityの検定」ではないBartlett検定である。 帰無仮説:σ12=σ22=…=σn2 を検定する。統計量は,

             

B<χa−12(α) ならば,有意水準100α%で仮説H0は棄てられない。
 この検定は,「繰り返し数が等しくないとき」でも利用できる(石村貞夫,分散分析のはなし,東京図書,1992),とか非正規性に対する頑健性が十分でないため,準備的段階の解析に用いるべきでない(芝祐順・他編,統計用語辞典,新曜社,1984),と言われる。

AHartley検定

 帰無仮説:σ12=σ22=…=σn2 を検定する。統計量は, 

     

Fmax<Fmax(a,n)(α) ならば,有意水準100α%で仮説H0は棄てられない。(Fmax(a,n)はHartleyの検定表を参照)
 この検定は,「繰り返し数が等しいとき」に利用される(石村貞夫,分散分析のはなし,東京図書,1992)。
 

Blevene検定

 帰無仮説:σ12=σ22=…=σn2 を検定する。統計量は,

 

                  L<F(a−1,N−a)(α) ならば,有意水準100α%で仮説H0は棄てられない。

 

2.実験方法

 @A1,A2,A3,A4 〜(i.i.d)N(0,σ2)を発生させる。各水準の繰り返し数は同じである。

 AA1,…,A4を水準として,Bartlett検定,Hartley検定,Levene検定を行う(有意水準95%)。これらの検定は,上記の式を関数で  作成し,計算させる。

 B@〜Aの作業を10000回行い,それぞれ有意であったもの(誤って帰無仮説が棄却されたもの)の個数を数える。

 なお,

 1)繰り返し数はn=5,10,15,20と変化させる(水準数,σ2は固定)。

 2)σ2 =1〜5まで全ての組み合わせで変化させる(水準数,繰り返し数は固定)。

 3)水準数も変化させる(An=4,…,20;繰り返し数,σ2は固定)。    

 

3.結果・考察

1.nを変化させたとき(水準数An=4,全水準ともμ=0,σ2=1のとき)

@1−αの比較

result Bartlett Hartley Levene
n=5 0.9486 0.8932 0.9063
10 0.9517 0.9299 0.9319
15 0.9531 0.9401 0.9423
20 0.9507 0.9424 0.9436

    ※α=0.05,10000回あたりの割合(%)

 Bartlettはnの大小に関わらず,95%に近似する。しかし,Hartley,Leveneはnが小さいとき(特に10以下),95%よりも小さくなっている。第一種の過誤を少なくする,という点ではBartlett検定が最も優れている。

A1−βの比較(特定の1水準A1のσ2を1.1,1.2,1.5と変化させたとき)

result Bartlett Hartley Levene
d=1.1 0.0523 0.0744 0.0715
1.2 0.0737 0.0939 0.0876
1.5 0.2180 0.2352 0.2206

    ※α=0.05,n=10,10000回あたりの割合(%)

  当然ではあるが検出力は1−αのときと,反対の結果となる。Hartleyが最も検出力が高い。

 以上の結果から,各水準でnが等しい条件の下で,標本数が10未満のように少ないときはBartlett検定を,nが10以上のときはLevene検定を適用させることが望ましいのではないかと考える。

さて,各水準でnが異なるときはどうであろうか。上記検定と同様の手順で実験を行った。

 

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