プロジェクトのあゆみ

Step2 平成21年度の活動

Step2 平成21年度の活動

 プロジェクト2年目の第一の目標は、初年度の活動を通して明らかにされた人材育成の基本コンセプトに基づいて、学士課程・大学院における教育カリキュラムと現職者に対する研修プログラムを編成・確立するとともに、被ばく医療に関する研究を健康支援科学領域において開拓することにありました。活動展開に当たっては、初年度の反省を基に活動組織を見直し、「企画」「教育」「研究」「地域連携」の4部門の組織構成として活動のステップアップが図られました。


Step2 平成21年度の活動

 教育カリキュラムの編成作業を進めるに当たり、放射線健康管理学に造詣の深い外部識者から人材育成の基本コンセプトについて専門的視点からの助言を仰ぎ、“緊急被ばく医療”という狭い範囲にとらわれることなく、“放射線防護”という広い観点から教育を考えるべきという貴重なアドバイスを頂き、目指すべき方向性をより鮮明なものとすることができました。その後さらに検討を重ね、教育目標の設定とカリキュラム作りが行なわれた結果、学士課程では“放射線の基礎”と“緊急被ばく医療の概要” 、“専門職連携” と“危機管理体制”を理解することが目標として位置づけられ、正規のカリキュラムの中に2科目増設する改正が行なわれました。


Step2 平成21年度の活動

 一方、大学院博士前期課程では緊急被ばく医療に関する高度専門職やリーダーを養成することを目的として、新たに「被ばく医療コース」を設置することとし、共通科目と専門科目合わせて15科目の増設が計画されました。加えて、このコース修了者を緊急被ばく事故に対応できる専門家として学内認定する制度を策定することも決定しました。


Step2 平成21年度の活動

 現職者研修プログラムについては、現職の看護師および診療放射線技師を対象とすること、緊急被ばく医療に必要な知識を習得して連携・協働しながら適切な対応かつ安全管理ができる医療職者の育成を目的とすることが確認され、翌年度の開催に向けた具体的なコース立て、教育内容の検討が行なわれました。中でも被ばく患者搬入のシミュレーション演習に向けた準備については、部門横断的なシミュレーション演習ワーキンググループを組織し、翌年9月の開催に向け、外部講師の参加も得ながら頻回にトレーニングを重ねました。
 このように、プロジェクト開始後2年間で当初の目標通り、被ばく医療人材育成の3本柱として、学部教育、大学院教育、現職者教育のカリキュラム策定、規則改正が行なわれ、翌年度からの授業開始の体制が整えられました。


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