カリキュラム

老年看護学

老年看護は、老年期にある人々の特徴と健康に関連するQOL(生命・生活の質)向上のための(看護)援助方法について学びます。

老年期は人生の最終ステージですが、決して衰えることのみではなく、成熟した段階と捉えることができます。高齢者の健康は個人差の大きいことが特徴です。加齢・老化による様々な病気や症状を抱えながらも、「自分の身の回りのことはなるべく自分でやること=自立した生活」は回復/維持できるのです。生活行動―歩行・食事・睡眠・着替え・入浴・トイレ動作など―が不自由になれば、介護保険法を中心としたさまざまな法制度を活用し、福祉用具の利用や看護・介護などのケアを受けながら、住み慣れた地域で自分らしい暮らしが続けられることを目指します。

わが国は超高齢社会となり、高齢者の自立した生活―その人らしさ―を維持するため、地域包括ケアシステム構築に向けて、各地域で、世代間交流を深めた様々な取り組みが行われています。地域では、介護支援専門員(ケアマネージャー)をはじめ、医師、歯科医師、看護師、保健師、栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、介護福祉士、社会福祉士など多職種が、施設内・施設間で連携しています。高齢者の心身の健康には、家族はもちろん、地域・社会の人々との関わりは、基本的欲求(食べたい、寝たい、など)と同様に不可欠です。人の声がけとケアは、高齢者のQOL(Quality of Life=生命/生活の質・満足度)の向上に大きく関与するからです。

授業概要:科目は、1.老年看護学概論、2.老年看護方法論、3.老年看護学実習T、4.老年看護学演習、5.老年看護学実習Uから構成されています。 主な内容は、以下の通りです。

1.老年看護学概論、2.老年看護方法論

高齢者の理解、社会における高齢者の役割、健康レベルに応じた援助方法など老年看護の基本を学びます。

3.老年看護学実習T

介護老人施設、デイケア、デイサービス、地域で活動されている高齢者を対象に、高齢者理解のために生活歴を中心としたインタビューを実施します。傾聴することにより、高齢者にとって振り返ることの意義と語る時の思い、心の豊かさを学びます。これを基に小冊子を作り、ご本人にお渡しします。

インタビューの様子

インタビューをする学生と高齢者 インタビューをする学生と高齢者

4.老年看護学演習

高齢者模擬体験により、高齢者の生活行動と援助の関連が理解できます。高齢者の不自由さと介助の意義を実感しながら、多様な生活環境に伴うリスク―転倒、摂食障害、寝たきり・寝かせきり状態など―とその予防や対応について主体的に学びます。同時に、高齢者への尊敬の念、接する態度が育まれます。

高齢者模擬体験の様子

階段の昇り降り 高齢者が使用する車いすなど 高齢者が使用する車いすなど 高齢者が使用する車いすなど
高齢者模擬体験 高齢者模擬体験をする場面 高齢者模擬体験をする

5.老年看護学実習U

これまでの知識や技術をもとに、地域の病院(回復期病棟・一般病棟・地域包括ケア病棟など)や、介護老人保健施設、特別養護老人施設、デイケア、デイサービス等で、ケアの実際と課題について学びを深めます。

病院実習の様子

<活動援助・レクリエーション活動>
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
  • <食事援助>
    病院実習の様子
  • <指導者とのカンファレンス>
    病院実習の様子
<退院に向けての生活指導>
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子

介護保険施設実習の様子

<オンライン実習時のレクリエーション活動>
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
<臨地実習時の活動援助・レクリエーション活動>
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
  • 病院実習の様子
  • <指導者とのカンファレンス>
    病院実習の様子