カリキュラム

公衆衛生看護学

公衆衛生看護は、コミュニティを対象とします。
コミュニティは、地理的な領域や、共通の活動、絆など何らかの共通性をもつ共同体を示します。
また、コミュニティは個人、家族、集団、組織等で構成され、健康な人から障がいや疾患を持つさまざまな健康レベルにある人、そして子どもから高齢者まですべての人々が含まれます。
保健師は、それらの人々が自ら健康を守り、生活の質を高める活動を主体的に行えるように、人々と協働し、多職種との連携や社会資源の活用や開発、システムづくりなどを通して支援する役割を持ちます。
活動の場は、都道府県や市町村の保健や福祉の場、事業所、学校や福祉施設、医療機関など多岐に渡ります。
人々の健康な生活と住みよい生活環境づくりやQOLの向上に貢献することを目指します。

▼ 学内での演習の様子(3年生)

公衆衛生看護学演習Ⅰ

公衆衛生看護の対象であるコミュニティの地域特性や、コミュニティの健康課題を見つけ出し、実際に即した住民の健康増進・疾病予防に向けた政策を形成するために必要な知識や技術を培う演習です。

○地域看護診断の作成

まず、4年生が実際に作成し、実習先で発表した地域看護診断について発表してもらいイメージを持ちます(①)。
そして、俯瞰的視点から青森県の現状の理解を深めるために、青森県や近隣の都道府県の現状について調べます。
最後に、実際に実習に行く市町村に分かれ、既存資料を用いてその地域に住む人々の生活や健康についてアセスメントをし、地域特性やその地域の健康課題に即した事業を計画し検討をします(②)。

4年生からの発表の様子

①4年生からの発表の様子

学内発表の様子

②学内発表の様子

○リスクコミュニケーション演習の様子

危機発生時に必要となるリスクコミュニケーションについても勉強します。
放射線科学専攻の教員など他専攻の教員も加わり、地震災害、感染症対策、放射線被ばくなどについて学びを深めます。

放射線測定演習の様子

放射線測定演習の様子

リスクコミュニケーションのロールプレイ

リスクコミュニケーションのロールプレイ

情報伝達演習の様子

情報伝達演習の様子

公衆衛生看護学演習Ⅱ
○セルフチェック

保健師は、対象となる人々が自分の健康状態を的確に認識し、生活習慣や保健行動を変えたり、予防的に行動できるように保健指導を通して支援します。
その保健指導の実践的能力を培う演習では、まずは自分の生活を見つめることから始めます。
これまで講義で勉強してきた知識や理論などを基に自分の生活と健康を多角的・継続的にアセスメントをします。
そこから、対象者である住民の方々にどのように生活に即した保健指導を実施すれば良いか考える機会を作っています。

体組成測定の実施

体組成測定の実施

血管年齢の測定

血管年齢の測定

AGEの測定

AGEの測定

食育SATを用いて食事内容をチェック

食育SATを用いて食事内容をチェック

保健指導演習の様子

保健指導演習の様子

○健康相談演習

個人・家族を対象とした保健指導への理解を深めるために、健康相談演習、家庭訪問演習を行っています。
健康相談は、健診結果表を基に保健指導内容を検討し、実際に実習に行ってきた4年生を対象に保健指導を実施します。
4年生は実際に実習に行ってきて学んできたことを基に実際の住民になりきり、相談者役を演じます。
3年生も4年生もお互い緊張感を持ちながら、それぞれの役を経験し、場の設定や指導者役の服装や表情、指導内容について、実際の現場ではどのように行っていたかという4年生のアドバイスを基に学びを深めていました。

健康相談演習の様子@

健康相談演習の様子@

健康相談演習の様子A

健康相談演習の様子A

○健康教育演習

集団を対象とした健康教育への理解を深める演習も行っています。
学生が健康教育の必要性を感じた対象に対して、対象集団の特性を理解して、対象に適した健康教育の指導案を作成します。
その健康教育案を基に、実際に学生に対して実践し、効果的な展開方法や評価を行います。

フレイル予防

フレイル予防

健康教育演習後の意見交換の様子

健康教育演習後の意見交換の様子

4年生による健康教育のデモンストレーション

4年生による健康教育のデモンストレーション

▼ 各自治体での公衆衛生看護学実習の様子(4年生)

○住民の方に実際に健康教育を実施している様子

実際の住民の方々に健康教育を実施させていただきます。
また、実習Ⅰ(7月)と実習Ⅱ(9月)に継続して健康教育を実施させていただき、自分達が実施した指導内容がどのように住民の方々に伝わっているのかを検討し、効果的な保健指導について検討しています。

実習T:認知症予防

実習T:認知症予防@

実習T:生活習慣病予防

実習T:認知症予防A

実習T:フレイル予防

実習T:フレイル予防

実習U:高血糖予防

実習U:高血糖予防

○地域看護診断の修正、発表

演習で作成した地域看護診断について、実習Tで地区踏査(地域を歩いてみての情報など)や住民の方々の声、保健師さんからアドバイスを受け地域看護診断を修正します。
実習Uでは、その修正した診断を保健師さん、課内のスタッフの方々に発表し、施策の方向性へのアドバイスをいただきます。

令和元年度 弘前市での発表の様子

令和元年度 弘前市での発表の様子

実習まとめカンファレンスの様子

実習まとめカンファレンスの様子

市町村実習中の様子

市町村実習中の様子

平成28年度 弘前保健所実習の様子

令和4年度 保健所実習の様子

▼ 実習後の学内カンファレンスの様子

実習に行った自治体の健康事業を発表し、各自治体の特徴を生かした健康事業について学びを深めます。
継続保健指導を実施した事例について学内検討を行います。
事例検討会の様子

事例検討会の様子

8期目の保健師選択学生です!

8期目の保健師選択学生です!